歴史家が歴史を見直すことの大切さを問う本

今、はまっている本がある。この本である。


日本の歴史をよみなおす (全) (ちくま学芸文庫)
筑摩書房
網野 善彦

ユーザレビュー:
日本史の別の見方のた ...
日本の歴史をよみなお ...
日本史の固定観念をよ ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る



無茶苦茶面白い。歴史家が、これまでの学説に振り回され、それを前提として

歴史理論を構築していくことや、当たり前として受け取っていたことに対する疑問を

持つことの大切さを教える本である。

歴史家は、歴史的記録や断片を拾って、その背後にある諸力の整理を行い、結果と

してどのように歴史が作られていったのか、ということを考察し、それを提示する。

歴史認識を構成するのが、歴史家の役割であるといえよう。そして、それが現在の

社会の現実にどのように関係しているのかを明らかにすることが歴史家の役割である

といえる。

 しかし、誤った前提をもとに歴史認識を作っていくことの問題は、戦前の皇国史観の

問題で、既に経験済みであるが、誤った前提をもとに日本の歴史認識が今もなお教え

られている(例えば、江戸時代は農業社会であった(公式制度上は農本主義社会であ

るが実態は違う)。水呑は貧しい農民のことである(廻船を持つ土地を持たない人々も

含まれるので、必ずしもそうはいえない)ことを、そっちょくに平易なことばで明らかにし

ている。

 思い込みによる解釈を捨て、現実や資料を虚心坦懐に見直していくことの大切さを

この本はおしえているように思う。これは、キリスト教会ならず、キリスト者自体が目指

していくべきないようであろうと思う。聖書に基づき、思い込みによる解釈を捨てた聖書

理解を構築していくことが、日本信徒の神学の出発点ではないかと思うのだが。

この記事へのコメント